
白髪は髪の老化現象ですが、同じように目にも老化現象は現れます。その代表的なものが老眼です。
近くの字などが見えにくいのはとても不便でストレスが溜まるものです。これは老眼になった人しかわからない悩みなのではないでしょうか。
そんな老眼で悩んでいる人に注目されているのが老眼治療です。レーシックや白内障手術など老眼治療の詳細や気になる費用などについて詳しく説明していきます。
目次
老眼になるメカニズム
目の中には水晶体というレンズがあり、この水晶体は毛様体筋から伸びている毛様体小帯という線維で吊り下げられています。
近くを見る時はこの毛様体筋が収縮し毛様体小帯が緩み、水晶体が厚みを増すため近くにピントが合うのです。これを「調節」といいます。
しかし年齢を重ねるごとに水晶体は弾力性が失われ硬くなっていくため、毛様体小帯緩んでも水晶体は厚みを変えることができなくなり、近くにピントを合わせることができなくなります。これがいわゆる老眼で、医療用語では「老視」と呼ばれています。
つまり老眼は加齢によって調節力が弱くなってくるために起こる目の老化現象なのです。
老眼治療施術まとめ
老眼を治すためには、以前は老眼鏡をかけるしか対策がなかったですが、今はコンタクトレンズやレーシックなどのレーザーでも老眼治療ができるようになってきました。
老眼治療の種類についてご紹介します。
老眼治療の種類 | 特徴 |
---|---|
アキュフォーカス | 中央に小さな穴が開いたドーナツ状のリングを角膜に埋め込み、ピンホール効果で近くが見やすくなります。 |
スープラコア | 角膜をレーザーで遠近両用コンタクトレンズのような形状に削り、遠くも近くの両方が見えるようになります。 |
モノビジョンレーシック | 片方の目は遠くにピントを合わせ、もう片方の目は近くにピントを合わせ遠くも近くも見えるようになります。 |
CK(伝導性角膜形成術) | 角膜にラジオ波をあて角膜中央のカーブを変形させることで近くにピントを合わせます。 |
老眼遠視レーシック | 角膜を凸状に削り屈折力を強くすることで近くにピントを合わせます。 |
白内障手術 | 白内障手術時に多焦点眼内レンズ挿入することで、遠くも近くも見えるようになります。 |
老眼治療1: アキュフォーカス
ものが見えにくい時に目を細めると見やすくなったという経験をしたことがある人は多いと思います。
目を細めることで目の中に取り込む光が細くなり焦点深度が深くなるために起こり、ピンホール効果ともいわれています。
アキュフォーカスはこのピンホール効果を利用した老眼治療で、レーシックと同じようにレーザーでフラップを作製し、中心に小さな穴が開いたコンタクトレンズよりも小さな黒いリングを片目だけに挿入して近くにピントを合わせます。
リーディングアイと呼ばれることもあります。
施術ができる主なクリニック
老眼治療2: モノビジョンレーシック
モノビジョンレーシックでは片方の目は遠くに、もう片方の目は近くにピントが合うようにレーザーを照射し、遠くも近くも両方見える状態を作ります。
つまり遠近両用眼鏡のような状態をレーシックによって作っていくのです。
左右の見え方に差が出るため、見え方に慣れるまで1ヵ月~3ヵ月ぐらいかかるとわれています。
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老眼治療3: 老眼遠視レーシック
近視のレーシックは角膜を凹状に削りますが、老眼遠視レーシックは反対に角膜を凸状に削り屈折力を強くすることで近くにピント合わせる手術になります。
遠視や乱視・老眼などで手元が見えにくい人や、目の疲れが気になる人に適しています。
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老眼治療4: 白内障手術
白内障は加齢により水晶体が濁り視力が低下する病気で、濁った水晶体を取り除き変わりに眼内レンズを目の中にいれ視力を回復させる手術が行われます。
この時に遠くと近く二つの焦点をもつ多焦点の眼内レンズを挿入することで、遠くも近くも両方がある程度みえるようになり、老眼鏡の使用頻度を少なくすることができます。
わかりやすくいえば遠近両用眼鏡のレンズを目の中にいれているようなイメージで、マルチフォーカスIOLとも呼ばれています。
多焦点眼内レンズは保険が適用されませんが、任意で加入している医療保険の契約内容によっては先進医療の給付金対象となることがあります。
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治療名の手術費用相場
老眼治療を検討する上で選択ポイントの一つとなるのが手術費用です。上記で説明した老眼治療の費用相場は次のようになります。
アキュフォーカス-約29万円~
モノビジョンレーシック-約37万円~
老眼遠視レーシック-約38万円~
白内障手術-約39万円~100万円
上記はあくまでも費用相場で、各クリニックの施術方法や乱視など目の状態によって費用は変わってきます。
どの老眼治療が自分に合っているかは目の状態によっても異なってくるため、老眼治療を考えている人はまず適正検査を受けて治療方法について医師と相談して決めるようにしましょう。