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レーシック手術の安全性
「レーシックで視力回復を行いたい…でも大切な自分の眼にもしものことがあったら…」
などと、とても不安に感じることも多いのではないでしょうか。
この記事では、レーシックの安全性と成功率は実際に何%くらいなのかというところを正直にお話ししていきたいと思います。
今までにレーシックで失明した人は世界で1人もいない
「レーシック手術で失明って起こり得るの?」
と疑問に思う人もいるかもしれませんが、今まで日本だけでなく世界全体でも1件もそのような報告はありません。
つまり、レーシック手術で失明が起こることはあり得ないのです。
その理由は、レーシック手術の仕組みにあります。
レーシック手術で取り扱うのが、眼球の一番手前にある「角膜」の部分のみとなっています。
そのため失明の原因となる「視神経」や「網膜」への損傷は絶対に起こらないようになっているのです。
全世界でレーシック手術は数千万件行われている
まずは日本におけるレーシック手術の実績を紹介します。
日本ではレーシック時に角膜に照射を行うエキシマレーザーが2000年度に厚生労働省から認可を受けました。
それ以来、日本全体で150万件以上のレーシック手術症例実績があります。
一方アメリカはとてもレーシックの人気が高く、年間で100万件以上の手術が行われています。
あのNASAですら宇宙飛行士の視力矯正手術にレーシックによる視力回復を認めているのです。
さらにアメリカ軍では1000人以上の航空パイロットに15年間に渡ってフライトテストを行い、レーシックの安全性を証明しました。
このように国全体でレーシック手術が大きく認められているのです。
そもそも、もしもレーシックが失明を引き起こすような危険な手術であれば、このように認められることはあり得ないのです。
レーシック手術の成功率
日本だけでなく、アメリカや世界各国でたくさん行われてきているレーシック手術ですが、その成功率はどのくらいになのでしょうか?
それではこれから具体的なレーシック成功率と失敗例について紹介していきます。
アメリカではレーシック成功率が95%
日本よりも多くレーシック手術が行われているアメリカでは、レーシック手術の満足度が95%という調査結果があります。
ここでは、レーシックを受けた13,655人の内、95%が視力状態に満足し、94.2%が快適な生活を送れるようになったと回答しています。
(「J Refract Surg. 2009 Jul;25(7 Suppl):S642-6.」参照)
思っていたよりも成功率は高いものに感じるのではないでしょうか?
日本のレーシック成功率60%は本当!?
それでは肝心の日本のレーシック成功率を見ていきましょう。
2013年12月4日に消費者庁が「レーシック手術を受けた人の4割が暗い場所で見えづらくなる、ドライアイになったなどの不具合を感じている」という調査結果を発表しました。
「日本のレーシック技術はこんなに低いの…!?」とこの結果に驚く人もいるかと思いますが、実はこの調査結果にはカラクリがあります。
まず、レーシック手術には、日本眼科学会によって定められたガイドラインが存在しています。
そのガイドラインに沿って手術を適切に行っていれば基本的に問題はほとんど起こらないようになっております。
それではなぜ、このようなことになってしまうのでしょうか?
以下で詳しく説明していきます。
実際よりもレーシック成功率が低く見えてしまう原因とは?
日本のレーシック成功率が低く見えてしまう理由に関してなのですが、結論から言ってしまうと
- 医師からレーシック手術についての説明が不十分だったことによる、患者の勘違い
- 医師の説明を十分に聞いていなかったことによる、患者の勘違い
不満足と答えた4割の人の内のほとんどが上記の理由にあてはまるそうです。
というのも、レーシック手術は視力の回復を実現する素晴らしい手術ですが、その分一定のデメリットも存在しています。
そのデメリットについての医師側の説明が不十分だった、もしくはしっかりと聴く耳を持っていなかったが故に「レーシック手術」自体を『悪』だとみなしてしまうということに起因しています。
レーシックのリスク1:誰でも起こる可能性のあるドライアイやハロー・グレア
例えば、レーシック手術後にドライアイやハロー・グレアは誰にでも起こり得る症状となります。
ハロー・グレアとは、夜間に光がにじんで見えたり、まぶしく見えたりする症状の総称のことをいいます。
引用:品川近視クリニック | ハロー・グレアの発生
これら2つの症状は術後数カ月間は誰しも感じることがあるのです。
この症状が発症したときに、医師からの説明が頭の中に入ってなかったらビックリしてしまうのも仕方ないことではありますね。
レーシックのリスク2:角膜の安定まで起こり得る乱視
レーシック手術の流れを詳しく説明すると
- 角膜の表面上にレーザーで切り込みを入れ、フラップという蓋をつくる
フラップの下側にある角膜の実質層にレーザーを照射し屈折率を調整する
めくっていたフラップを戻し、自然治癒により元の状態に戻す
となるのですが、このフラップが完全に治癒するまでには一定の時間がかかります。
それまでに乱視の症状が出てくる可能性があります。
レーシックのリスク3:強度の近視・遠視・乱視は回復しない
レーシック手術によって視力が回復する可能性があるのは、近視・遠視・乱視の人です。
しかし、強度の近視・強度の遠視・強度の乱視の人に視力の改善は見込めません。
レーシックにより、一時的に視力が改善したとしても、強度の近視・強度の遠視・強度の乱視の人であれば、術後に視力低下の可能性が逆に上がってしまいます。
自分の眼の状態はレーシックを受ける前に検査をしてもらえるので、そこでしっかりと現状を把握しておくのがよいでしょう。
クリニックと医師選びが何よりも大切
これまで日本のレーシック成功率が想像以上に低い原因はなぜなのかを説明してきました。
しかし、これはレーシック手術によって引き起こされる、避けられないデメリットの存在をあらかじめ認知していないことによる「勘違い」であるということでした。
レーシックを受ける前に、あらかじめドライアイやハロー・グレア等の発祥の可能性を十分に認知していれば、急に不安になるようなことも無くなるかと思います。
ということはつまり、レーシック手術のメリットだけでなく、デメリットまでも包み隠さず説明してくれるクリニックや医師がとても重要だということになります。
個人で経営するクリニックとは違い、大手の眼科クリニックでは基本的にそのような医師が多いと言われていますので、検討してみるのがオススメですよ♪