視力矯正の方法としてレーシック手術は、眼鏡・コンタクトレンズと同じように身近になりつつあります。
レーシック手術の特徴は短時間で視力を回復させることができるということですが、手術にかかる時間はどのくらいなのか?当日から手術後の流れについて詳しく解説していきます。
目次
レーシックの手術はどのくらいの時間かかる?
レーシックは特殊なレーザーで角膜を削り、近視や遠視・乱視を矯正する手術になります。
同じ目の手術でも白内障の手術などは両目同時に行うことはできませんが、レーシック手術の場合は両目同時に行うことができるのも特徴の一つです。
気になる手術時間は、クリニックや術式などによって多少異なりますが、10分~20分というところがほとんどで、短時間・日帰りで行えるという手軽さがレーシック手術が人気の理由でもあります。
レーシック手術の流れ
レーシックは短時間で手術が終わりますが、来院して当日すぐに手術を受けることができるという訳ではありません。
一人一人目の形や度数は違うため、どのくらい角膜を削るのか・目に他の病気などがないか・手術が行えるかどうかなどの事前検査が必要になります。
特にコンタクトレンズを毎日使用している人は、コンタクトレンズの影響で角膜のカーブが変わってしまっており、検査を行っても正しい数値が得られないことがあるため、慎重に検査を行う必要があります。
レーシックの手術前から手術当日の流れについてみていきましょう。
レーシック術前検査
レーシック手術を行う上で手術前の術前検査はとても重要になります。
この検査は適応検査とも呼ばれており、手術の正確性・安全性・手術後の満足度などを得るためには欠かせない検査です。
レーシック適応検査の項目
適応検査の代表的な項目として次のような検査があります。
・屈折度数検査(近視や遠視・乱視などの度数の他、角膜のカーブの測定)
・視力検査(視力測定)
・角膜形状解析検査(角膜の形や、円錐角膜の有無などの検査)
・角膜内皮細胞検査(角膜の一番内側にある角膜内皮細胞数の測定)
・眼圧検査(眼球の硬さ「眼圧」の測定)
・角膜厚検査(角膜の厚さの測定)
・眼底検査(網膜や視神経などに異常がないかの検査)
上記の項目の他、クリニックやレーシックの術式によって適応検査の項目は異なってきます。
これらのレーシックの適応検査は予約制で行っているところがほとんどです。
レーシック適応検査にかかる時間
適応検査にかかる時間は2時間~3時間という場合が多いようですが、検査項目数やクリニックの混み具合によって異なるため、早いと1時間ぐらいで終わる場合もあるようです。
レーシックの手術自体は早く終わりますが、この適応検査はとても重要なものなので時間がかかるものだと思っておいたほうがよいでしょう。
適応検査を受ける際は事前にどのくらい時間がかかるのか確認しておくことをおすすめします。
レーシック手術当日
レーシック手術当日は、手術前に医師による診察を行います。
またクリニックによっては視力検査など目に異常が起きていないかどうかの簡単な検査を行う場合もあり、診察や検査結果に問題がなければ手術となります。
当日は緊張や不安もあるかと思いますが、手術は点眼麻酔で行うため麻酔時や手術時の傷みもありません。
レーシックの手術自体も術式により多少違いはあるものの、10分~20分と短時間で終わるため、あっという間に終わるので安心して下さい。
レーシック後は回復室で安静に
レーシック手術後は、回復室やリカバリールームと呼ばれる部屋でしばらく休憩します。
手術が終わった時点ですでに遠くのものは良く見える状態にはなっていますが、手術で目に負担がかかってしまったので部屋で安静にして目を休ませます。
手術後は光をまぶしく感じてしまうこともあり、まぶしさを感じると目の刺激にもなるためこれらの部屋は薄暗くなっていることが多いです。
休憩時間は15分~1時間程度とクリニックによって異なり、休憩後に医師による診察が必要となる場合もあります。
レーシック手術後に気をつけること
レーシック手術が終わったからといって、クリニックにもう行かなくてもいいという訳ではありません。
レーシック手術後は視力の回復状態を確認するにはもちろんですが、合併症などが起こっていないか・目に異常が起こっていないかなど手術後のアフターケアがとても重要になってきます。
いつから洗顔をしてもいいのか・メイクはどうすればいいかなど手術後に気をつけることもいくつかあるので、レーシック手術後の注意点をしっかりと覚えておきましょう。
帰宅するまで
手術後、回復室で休んだのち帰宅となります。
手術当日はすでに遠くが見やすくなっていてもまだ手術の影響も残っており、目がしょぼしょぼしたりまぶしさを感じることがあります。
安全面から考えて車の運転は極力控えたほうがいいでしょう。
また、目に衝撃が加わることや、水やゴミなどが入らないように注意する必要があります。
帰宅後も長時間目を使うようなことをするのは避け、その日1日は安静に過ごし目を休ませてあげてるようにしましょう。
就寝中に無意識のうちに目をこすったりしないように、保護メガネをしっかりとつけるようにしてください。
感染症予防のために点眼薬が処方されるので、帰宅後からは医師の指示に従って忘れずに使用してください。
レーシック手術後1週間
レーシック手術後は異常がなくても、手術翌日・手術後1週間・手術後1カ月後・手術後3カ月後と定期検診が必要となります。
レーシック手術後1週間はフラップの安定にためにも、目の周りを触らないようにし、まぶたをこすらないように気をつけて下さい。
激しいスポーツや温泉なども控え、女性の場合はアイメイクなどもしない方がよいでしょう。
洗顔や洗髪など目に水や石鹸が入らないように気をつけ、可能な限り保護メガネを使用したほうが安心できるでしょう。
レーシック手術後3ヶ月
レーシック手術後、視力が安定するまでには3ヶ月ほどかかります。そのため手術後3ヵ月までは安定期間として、定期検査を忘れずに受けるようにして下さい。
逆にいうと3ヶ月の間は視力に多少ばらつきがあるということになります。
手術直後、思っていたよりも視力が上がらなくても、時間の経過とともに視力が少しずつ回復してくるということもよくあります。
目の調子が良いと定期検診に行く必要性もないだろうと自己判断してしまいがちですが、レーシッ手術後3ヶ月までは視力の回復状態を見るためにも、とても大切な期間となります。
自分の大切な目を守るためにも、忙しくても忘れずに定期検診を受けるようにしましょう!